木造住宅の外壁/種類、作り・材質/外壁材料について

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 木造住宅の外壁材料

 家の顔とも言うべき外壁、外壁材、家の外観を形成するそのものです。 新築、リフォーム問わず、その家の意匠、デザインを決定する外壁材料とは、どのようなものがあって、その性質、性能、耐用年数はどのようになっているのか?普段は全く気にしないものですが、家を新築して、10年、20年と経過するうちに劣化します。そのリフォームを考えるときに、さて外壁はどのようなものがあるのか?20年もすると、材料は格段に進歩し、性能が驚くほど進んでいます。今回はこの外壁材料について考察いたします。

 ●外壁について1

 外壁の種類は、おおよそ次のようなカテゴリに分類できます。
 ①:モルタルの外壁:
 特徴: 継ぎ目が無く、重量感がる。仕上げが自由にできる。 流動的な材料であるモルタルは、表面
 の形をかなり自由に表現でき、様々な意匠にデザインできる。 200mm厚で防火構造になる。
 ②:窯業系サイディング:
 窯業系サイディングとは、主にセメントといろいろな繊維質を原料にし、様々な意匠をつくり板状にした
 外壁材料です。見た目はレンガ、タイル、石のようなデザインをしていて、見た目では本物の石とかレン
 ガかの区別は付き難い特徴があります。単体で防火構造になる。 施工性、加工性に優れる。既に塗ってあるもの、塗って無いもの、縦張り・横張りがある。美観性が出しやすい。焼き物なので意匠性に優れている。
 ③:金属サイディング:
 価格が安い。軽量で施工性に優れている。断熱材を付加しやすく優れた製品を作れる(ウレタン材)
 ④:木質系・合板サイディング:
 軽量、加工性、施工性に優れる。価格が最も安い。
 ⑤:ALC板:
 耐熱性に優れる。耐火性に優れる。重量感がある。
 ⑥:金属単板(プリント鋼板):
 価格が安い。軽量で施工性に優れている。

 ●外壁材のマーケティング

 外壁材料の市場では、統計的に住宅用(持ち家、貸家、マンション、建売)と非住宅用(オフィスビル、その他の構造物・大規模建物)とに分類され、1995年のデータによると、外壁の市場は、日本で使われた総面積は、住宅用の外壁で; 2億1658万㎡、金額で、2,966億円、ただしモルタル、コンクリート塀は金額の統計がないので、これは含まれていません。面積は住宅の着工数から計算できますが、金額は、セメントの出荷金額なので、それは住宅の外壁に使われたり、基礎なのか?ビルへ使われたのか区別が出来なかったためと思います。  
 2016年の新築着工個数は、約100万戸になる予想がされています。 そして、窯業系サイディングは、住宅(一戸建て、マンションなど)の外壁市場ののサイディングボード市場における占有率が、2011年の時点で75%になったことと、1995年には、窯業系サイディングの住宅外壁市場でのシェアは、コンクリート、モルタルを含めての市場の53.3%であり、15年で窯業系サイディングのシェアは、20ポイント以上も増えたことになります。 このような統計情報から、2016年には、窯業系サイディングは、施工面積でもちろんトップシェアーで、120,000,000㎡(1億2,000万㎡)シェアーでは、78%程度になっていると予想されます。
 モルタル壁、コンクリートの打ちっぱなしなど、魅力のある外壁は残りますが、割合としては、窯業系、金属系のサイディングボードのシェアーが少し伸びるのではと思います。 しかし、リフォーム、外壁のリフォーム分野では、10年前、20年前の外壁が対象なので、モルタル、コンクリートの外壁塗装もまだまだ多く仕事が残っているのです。 
 一般住宅・マンションを含む戸建ての住宅では外壁に使われる外壁材は、かつてはコンクリート、モルタルが主流でしたが、最近2000年以降は、強度、施工のやりやすさ、コストなどの面からサイディング、特に意匠が気に入られて窯業系のものが流行です。また金属の外壁材も加工技術が進み、以前よりかっこ良くなっていますので、これも伸びています。・ ・ ・ 金属サイディング

 ●戸建ての外壁構造

 戸建ての外壁は、表も裏側も重要な部分で、家そのものと言っても良い位、知って欲しいものです。
またトラブル、リフォームでも頻繁に出てくる部分なので、その基本構造は知っていて損ではないです。
戸建ての住宅の外壁は、内壁は、石膏ボードの上に大抵クロス(所謂壁紙)で仕上げています。 石膏ボードは、内部の柱、梁に釘などで固定されていて、外側には構造用合板、があってこれに外壁材が固定されています。この他に柱との間に空間がありますが、ここに断熱材を入れたり(充填断熱材工法)
 また、外側に断熱材を施工し、断熱材+外壁材で家を囲む工法が簡単に言って外張り断熱です。
下の図は、本当に基本の構造で、これにいろいろ透湿機能のある透湿シート、モルタルなどの壁は、モルタルを落ちないようにする為の網状のものを施工してモルタル(コンクリートは、石粒が含まれていますのでセメントと砂のみではモルタルと言っています)を施工します。 最近ではモルタルをあえて塗装しない打ちっぱなしの外壁もあります。 吹付け(リシン)などをして仕上げることが一般的ではあります。
 ●外壁材、外装材:
 このサイトのテーマである外壁材、その種類も豊富で; コンクリート打ちっぱなし、または外壁塗装のもの、石張り、ALC板、窯業系サイディング、金属系サイディング、フッ素樹脂塗装の材料、磁器タイル、一般的なタイル外装材、板外壁、モルタル、スレート材料まど様々な材料が世の中に出回っています。
その材料の耐用年数を見てみると、下のようになります。 あくまでも目安ですが ・ ・ ・
●石(天然石)、コンクリート打ちっぱなし: 100年程度
●ステンレス鋼板の外壁材、外壁塗装のもの: 60年程度
●ALC(軽量気泡コンクリート) : 50年程度
●窯業系サイディング: 40年程度
●アルミ材料(1.0mm以上のもの): 40年程度
●フッ素樹脂加工外壁材:40年程度
●磁器タイル: 40年程度
●板外壁材: 30程度
●モルタル: 30年程度
●スレート(アスベスト入りセメント材): 30年程度

 外壁の種類;

  モルタル;(モルタルとは、セメント+砂の混合材料、コンクリートはこれに石がはいる)
  ・仕上げには、吹付けの塗装などを行う。
  ・モルタルのみで塗装をしない、モルタルの打ちっぱなしも多い
  サイディング壁材: 工場である大きさの材料をつくりこれを現場で組み立てるものを
            サイディングボードと言う。 表面の材質によっていろいろなサイディング
            ボードがある。
  ・窯業系: サイディングボードの主流、サイディングの80%近くが窯業系で占められている
         セメント系、木質系の素材で作られる人工の材料。セメント壁風、石膏風
         石造風、ガラス板風など各種。天然ものではない。
  ・金属系; ガルバリウム鋼板が主流
  ・木質系: 合板ボード
  ・樹脂系: 樹脂板
  その他の外壁材:;
  ・ALC(autoclaved lightweight aerated concrete)発泡石膏
         発泡ガラス板、バーライトボード
  ・木毛板、ワラ板、樹脂系: 押出樹脂板 など

 ●外壁の市場と外壁材料、種類と注意

●外装材、外壁材料の種類:
リフォームとしての外壁の塗替えは、既存の塗膜の上に新たに塗膜を作る作業ではあるが、既存の塗膜の付着が悪く浮いているような場合は、新たな塗膜を、直接基材上に造膜する必要があるので、既存の塗膜を掻き落として塗ることになる。従って既存の塗膜だけでなく、基材にも直接塗装に適合する塗料を選択する必要があるので、各種の外壁材の特性を知らなくては、外壁塗装は成功しない。住宅金融公庫等の続計によれば、住宅外壁塗装には、おおむね図に示す材料が使われていた。
全体的な傾向とし
て、モルタル塗りの優秀な職人さんが少なくなったことや、現場工期短縮化のニーズが強いために、湿式工法が減少し乾式工法によるサイディング外璧が多くなってきている。このようなサイディング材には、新しく開発された素材や改質きれた表面仕上げの材料が、使われていることが多いとも言えるので、塗り替え時に使う仕上げ材の選択は慎重でなくてはならない。塗り替え対象の外壁材料には、付帯部材としてアルミニウム(水切り、モール等)、鋼(屋根材等)、ステンレス(水切り、屋根材等)、その他合金(建具燃、サイディング、手桐材)、合成ゴム(ガスケット)、塩化ビニル樹脂(雨樋)、もしくは、塩化ピニール樹脂積層鋼板(屋根材、軒天)等も便われているので、これらの材料についても理解していないと「はがれ」等のトラブルを発生させます。
セメント系外壁
セメントは、石灰石(CaO)にシリカ、アルミナや、酸化鉄を混合して焼成したクリンカーを粉砕して作られている。 セメントは、水を加えると発熱して水和反応し、結晶化か進んで硬化する。生コンクリートには、この硬化に必要な水分が約15%含まれており、時間が経過して徐々に、水分が失われるものの、おおよそ7~8%は内都に残留しアルカリ骨材反応を起す。アルカリ骨材反応とは、水分が高濃度の水酸化イオンにようて強アルカリ性になり、シリカと反応してゼリー状(ゲル状)になり、固まりながら膨張する現象をいう。 このアルカリ成分は、コンクリートの強度を保つために挿入されている鉄筋をきぴさせないという重要な役剤をする特性があるものの、塗膜に悪い影響を与えるので、アルカリに弱いフタル酸系塗科の使用を避け、また塗装時点では、Ph9程度以下に下げておくこと(耐アルカリのシーラーなどで)が必要である。さらには塗膜の下にシーラーを塗布して、基材に含まれるアルカり成分から遮蔽し、直接接触することを避けることも外壁塗装において重要である。
セメント系の下地にシーラー(下地と塗料とのシーリング、密着性を確保する為の下塗り塗料)を塗装することは、遮蔽機能と合わせて、モルタルが塗料を吸い込むのを防ぎ、塗膜の均一化と密着力を高める働きもあるので、丁寧に均一に塗布することが重要であると言える。 ただし下地が乾燥していない状態で、透湿性の低い塗料で被履してしまうと、気温の低い時に、炭酸塩や硫酸塩か析出し、エフロレッセンス、白華、あるいは、「はなたれ」とも呼ばれる現象を示すので注意しなくてはならない。なお、エフロレッセンスとは、コンクリートやモルタルに含まれているカルシウム分が水分で溶けて表面に移行し、空気中の炭酸ガスと化合して結晶した固形分であり、炭酸ソーダ、硫峻ソーダ等が含まれている。
エフロレッセンスは、コンクリートの中に含まれている水分だけでなく、その他に、外壁パネルのジョイント部やモルタルに張られたタイルの裏側に浸入した雨水によっても発生することもあるので、これらの部分の防水処理を確実に施工することも重要な管理ポイントである。 コンクリートの強度を保つために重要な役割をする鉄筋は、前述のように、アルカリ性の環境下では不動態化被膜が形成されて錆びないが、中性化すると錆が進行する。中性化とは、アルカリ成分が空気中の炭酸ガスと反応して中和するものであり、コンクリートの表面から始まり、徐々に内部に進行し鉄筋を錆びさせることになる。 またコンクリートにクラックが発生して外部から空気や水が浸入していく場合も中性化を促進する。このような現象を防ぐために、水、セメント比を小さくし、鉄筋のかぶり厚さを一定以上確保し、クラックを発生させないようにすることがコンクリート施工管理上の重要管理ポイントであるわけだが、塗装の役割から見れば、表面に防水性能の高い塗装をすることにより中性化防止に寄与させるということになる。このように、セメント系外壁は、基材自体が様々な劣化の性状を示すので、塗り替えの場合、事前調査をしっかりと行って適切な処置をしなくてはならない。処置が必要な場合、これらの補修に使うモルタルには、アクリル樹脂エマルジョンに粗骨材を混ぜ合わせたものとエポキシ樹脂に珪砂を混ぜ合わせたものがあり、後者の方が性能的に優れているがコストが高い。また細かなひび割れの場合は、フィラーとシーラーの機能を兼ね合わせた一般型セメント系フィラーやカチオン型ポリマーセメント系フィラー、あるいは、微弾性フィラーが使われるなお、硬化したセメントの表面は、ジャンカや不陸、ひび割れが多いので、モルタルやフィラーにより表面を平滑化することになるが、その表面状態により、必要とする下塗材が 500g/㎡ ~ 1200 g/㎡ までばらつき、見込んだ以上の量を使うことになるので注意する必要がある。

 ●外壁塗装時、下地材の種類と塗料・下地調整

・モルタル外壁

セメント(または、生石灰)に砂を混ぜ、練り上げたものが「モルタル」と呼ばれ、(※コンクリートはこれに石が入る)コンクリート外壁の仕上げやタイル、レンガの目地に使われている。戸建住宅に多いモルタル外壁である「ラス下地セメントモルタル塗り壁」は、調合、混練されたセメントを、針金を網状に組んだワイヤーラス、または、薄い鋼飯に刻み目を入れて引き伸ばし網状にしたメタルラスに塗り上げて仕上げられる。 重厚感があり言わば日本の終戦後の主役の外壁であったが、工期がかかること、耐久性能の不安(乾燥収縮によるひび割れ、地震によるはがれ等の恐れ)があり、専門の職人の不足もあって、他のエ法におされて少なくなってきた。 ひび割れ、はがれ等の異常は、下地強度の問題、ラスの取付方法、セメントモルタルの配合、塗布厚さの不足等の要因があり、多くは施工管理上の問題で発生する。防水シートを内部に入れていたとしても、もしこのようなひび割れが発生すると、この部分から雨水が入り、構造体を傷め、シロアリの被害を受けることになるので、住宅の酎久性に重大な影響を与える。塗替え塗装を行う場合、モルタル特有の異常現象の有無を事前に確認しなければならない。
 軽微なひび割れ(クラック)ならば、異常箇所だけをパテなどで補修して上塗りすれば解決するが、著しい異常深いヒビ、広範囲の場合は塗装をかきおとして、下地から補修する必要がある。 ひび割れは、クラックスケールを使ってひび割れ幅を測定し、補修方法を決める。クラックの幅の狭い場合は、樹脂モルタルやセメントフィラーを使って割れた部分を埋める。クラック幅 0.5mm幅以上の大きい割れの場合は、割れの部分を中心にして、U字溝(幅10mmx深さ10mm)を作り、シーリング材を充填する。 浮きが発生している場合は、下地(コンクリート等)と接着不良を起こしているので、ハンマーで打検して調査し、異常音の箇所については、穴をあけてモルタル層の厚さ、浮き代を確認し、エポキシ樹脂の注入による補修をする。既にこのひび割れ部分から漏水している場合やモルタル面が浮いてしまっている場合は、モルタルを完全に撤去して下地を再仕上げしなくてはならない。さらに、欠損部が大きい場合は、構造耐力に関わらない部位であることを確認の上、バックアップ材の挿入、エポキシ樹脂の注入、あるいは、パテ状エポキシ樹脂やポリマーセメントの充填により補修し、フィラー処理後ザンダーで平滑化する。
なお、欠損部から鉄筋か露出している場合は、鉄筋に防錆塗料を塗布した上で補修仕上げしなくてはならない。ひび割れや浮きが大きい場合、構造耐力に関わる重要部位については、その原因を究明することも大切であるもし、これが、地盤沈下等により発生している場合は、短期間に再発する可能性もあるので、充分注意しなければならない。

・軽量気泡コンクリート板(ALC板):

プレキャストコンクリート板の一種で、通称「ALC板」と呼ばれており、セメント、石灰、娃砂に発泡剤(ア
ルミ粉末)を入れて成形し約180℃・10気圧でオートクレーブ(高温高圧蒸気)養生して作ら衣る。軽量で、耐火性に優れ保温性が高いが、表面の強度が弱いので欠けやすく、また、表面層が粗く細かい穴があいているので吸水性が良く、表面を保護し、透湿することを防がなくてはならない。外壁材として使う場合は、防水性の問題からたて方向に取り付け、外部側を防水処理し、内装側は通気性を確保できる仕上げにして、パネル間の目地をシーリング材で防水処理する。 表面の仕上げに際しては、最初にシーラーの働きも兼ね備えたフイラー(サーフェーサー)を塗布して表面を平滑にし、塗料がしみ込んでしまうことを防ぎ、塗料の付着性を高められるように下地処理を行う。ひび割れの場合、あるいは、素地が欠けている場合、その欠損部の状態を見て補修方法を決めることになる。ひび割れ部分の幅が 0.2mm未満の場合、ひぴ割れ都分を中心に50~60mm程度の幅の部分をワイヤブラシで清掃し、ヘラを使ってパテ状のポリマーセメントモルタルを幅10mm、厚さ2mm程度に塗り、乾燥させて平滑に仕上げる。なおひび割れ部分が動く場合は、可撓性エポキシ樹脂(動きに追従する)を使う。クラックの幅が 1mm以上ある場合、ポリマーセメントモルタル、あるいは、エポキシ樹脂モルタルを充填し補修することになる。この場合は、欠損部を約10mm幅のU字状にカットし、溝の内部の切粉等を除去してプライマーを塗布後、シーリング材を塗り込んで乾燥後、表面を平滑に仕上げる。その後、油脂、塵を除去して清掃し、充分に乾かし、全面塗装して仕上げる。

・サイディンクボード:

セメントにバインダー(接着材料)として繊維や木質チップ、ケイ酸カルシウム等を混入した各種のサイディングが開発されており、不燃外装材や外壁材として使われている。アルカリ性は弱く水分は少ないが吸水性は高く、また表面の強度がないので粉化する現象があり、塗装する場合は注意しなくてはならない。 当初は半永久的にもつと言われていたが、切断面からの吸水や、表面が劣化して吸水することにより、「反り」等が発生する。工場で塗装して出荷されるものと、無塗装品を現場塗装する場合がある。無塗装品は、工場でシーラーを塗布して出荷されているが、これはあくまで吸水を防止するために塗られているにすぎないので、現場塗装の場合は、あらためて、上塗りに適合した下塗り塗料を塗布することになる。また、セメント系材料のため、フタル酸系塗料は避け、アクリル系、あるいは、アクリルウレタン系の弾性塗料を塗ることになるが、吸水している状態で塗装した場合、色ムラ、変色、付着不良を起こすことがある。サイディングパネル間にガスケットが使われている場合、ガスケットにクラックがなく、きちんと挿入されていて、防水上の問閣かないことを確認する。ゴム系ガスケットに塗装した場合、材料に含まれている可塑剤の影響を受けて、黒ずみや剥がれが発生することがあるので、影響度の少ない2液型アクリルウレタン塗料を使うと良い。

・コンクリートの打ち放し仕上げ:

最近は、腕のよい職人さんが少なく、工期、工事費用もかかるので、一般的とは言えないが、高級感があり、個人住宅の外壁にもコンクリートの打ち放しで仕上げられることが多くなった。打ち放し仕上げの場合、コンクリート自体が水を通すので、撥水剤が塗布される。コンクリートの表面に膜を作らず、浸透するので、コンクリートの質感を生かしはするか、部分的な色違いや補修跡が目立ちやすく、黒ずみや汚れが出やすい。このため、耐候性の良いアクリルシリコンやフッ素系の塗料を塗布し、表面を保護することになる。 塗り替える場合は、高級感を損なわないよう下地処理の段階から細心の注意を払って仕上げなくてはならないか、特に雨だれ跡や黒ずみがある場介、目地、水切り、笠木等の形状や納まり方に問題がないかよく調べてみる必要がある。

・窯業系屋根材:

住宅に使われる窯業系屋根材:
屋根部分については、その劣化状況を目にすることが少ないので、雨もれしなければ放置されていることが多いか、塗膜が劣化して水がしみこんだ場合、寒冷地では凍結膨張して割れることがある。粘土瓦は、釉薬を塗り焼かれることで表面に薄いガラス質が形成され、これが長期安定して劣化を殆ど起こさないそれで通常塗装することはないが、セメント系瓦については、釉薬+焼くことがないので、ガラス質がなく、劣化するので早めに塗装することが望ましい。 従来は、アクリル系塗科が多く使われていたが、最近では、耐侯性の優れたアクリルシリコンやフッ素系塗料も使われるようになった。溶剤系の塗料の方がやや耐久性に優れていると思われるがVOC対策を考えて水系の塗料を使うことが多くなってくると思われる。

※VOC は揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds)の略称で、塗料、印刷インキ、接着剤、洗浄剤、ガソリン、シンナーなどに含まれるトルエン、キシレン、酢酸エチルなどが代表的な物質。 なお、これらの屋根材の塗装や補修を行う場合、漏水等の影響を受けて野地板等の下地材が傷んでいることがあり、下地まで補修せざるを得なかったり、屋根材自体を割ってしまうことがあるので、事前調査をしっかりと行い工事計画を立てることが必要。

・セメント瓦、スレートの塗装について考察: (外壁塗装ではないが・・・)

 スレート(薄型セメントスレート)、セメント瓦も耐用年数が相当程度残っていたら、塗装も良いと思いますが、スレート、セメント瓦に塗料しても耐用年数は伸びません。 ここが勘違いすることですが、セメント系の屋根材の劣化は、上側の表面からだけではないからで、側面、裏側からの劣化は阻止できません。 例えばスレート材料の耐用年数は20年程度ですが、18、19年経った時点で苔、カビで劣化したので、高圧洗浄と塗装で元の美観を取り戻すことはできますが、耐用年数はほとんど変わらないので、もうすぐに耐用年数が来てしまって交換ということになりかねません。塗装のお金を無駄になってしまいます。
 築後10年程度で、スレートの塗装をするときは、何も気にしないで塗装をすると、雨漏りになる可能性があります。それでスレートの塗装には、「縁切り」に注意をつけなければなりません。 縁切りとはスレート一枚一枚の間にスペーサーを入れて僅かな隙間を開け水を流れるようすることです。これをやらないと、スレートの中に溜まった雨水が逃げず、防水材とスレートの間に滞留していろいろ悪さをします。 水が滞留すると、しかもそれが何回もくりかえすと、防水材を止めている釘やビスが少しずつ錆びてしまいます。 やがて釘、ビスは錆で僅かに太くなりやがてそこから雨水が漏れだします。 1回や2回ではこんなことは起こりませんが、長い年月をかけて徐々に進行します。ですから防水材とスレート材料との間にスペーサーを入れて中に入ってしまった雨水を排水してやるのです。 もしこのスペーサーが無く、スレートとスレートとの間に塗料が着き隙間を埋めてしまうと雨水が排水されず滞留が発生してしまうのです。
 また金属の屋根は塗装で耐用年数が延びます。 トタンやガルバリウム鋼板は、鉄(鋼板)にメッキを施してあり、その上に塗装がしてあります。ですからこの構造から、鉄(鋼板)が錆びて穴が空くまで基本的には雨漏りはしません。(もちろん防水材、ルーフィングが大丈夫であることが前提ですが)ですので塗装が無くなる前に再塗装をすればメッキの部分は劣化することがありません。 細かく言えば屋根材の端、軒先、重ねの部分など、加工、切断したところなど金属がむき出しになったところをきちんと塗装すればメッキ部分から劣化することなしに、長く寿命を保ち続けられます。 原理的には金属屋根材は、メンテさえしっかり行えばかなり長く使える材料なのです。 

・その他セメント系外壁材:

GRC:
GRC製品は、耐アルカリ性のあるガラス繊維で補強することにより曲げ強度、引張強度等を高めたセメント加工品である。 25~40mm程度の長さのガラス繊維が数%混入されており、軽量で耐久性のある不燃建材として軒天等に使われている。衣面は緻密で吸い込みは少ないもののアルカリ性は強く、乾燥して含水率を下げるには時間がかかる。 最近はこのような複合材科の開発が進んでおり、類似の繊維補強製品として鋼製品補強コンクリートがあり、遮音間仕切壁や階段が作られている。

・木質系セメント板

間伐材等を切削し、セメントと混ぜ合わせて圧縮成形されて作られており、分類すると、木片をリボン状に切削して混練する「木毛セメント板」と比較的細かく砕いた木片を混ぜている「木片セメント板」がある。これらの材料は、木片とセメントの混合比や成形時の圧縮荷重の大きさにより、密度の違うものが作られており、比重0.7 以上の物が「硬質木毛セメント板」「硬質木片セメント板」と呼ぱれており、外壁材として使われることも多い。 本質的に、アルカリ性は弱く含水率も低いが、一般的に表面は粗く吸水性が高いので、片面が水を吸い込んだ場合反ってしまうので注意する必要がある。なお、比重0.7未満の物は「普通木毛セメント板」「普通木片セメント板」と呼ばれ、家具や内装に使われている。これらの材料も、半永久的にもつ建材であるといわれていたが、切断面からの吸水や表面が劣化して吸水することにより、反り等が発生する。 従って塗装する場合は、膨張、収縮に追随できる弾性塗料を塗ることが望ましいが、吸水している状態で塗装した場合、色ムラ、変色、付着不良を起こすことがある。

・外壁塗装の準備としての下地調整:

セメント系基材は、下に示すように、それぞれ特徴があるが、一般的には、平滑性が悪く、塗装を吸い込みやすく、水分が抜けにくく、アルカリ性分が強い。 これは、コンクリートやモルタルが水和反応によって硬化し水酸化カルシウムを生成するためにアルカリ性を示すものであり、コンクリートの強度を保つ鉄筋の腐食を防止するためには重要な役割をしている。また外壁塗装の下地と仕上げ塗料との接着性、接合性、耐久性や剥がれを防ぐ為に下地調整をします。これを怠ると塗料が上手く乗らず短期間で塗料の剥がれ、ヒビ、割れ、膨れなどのトラブルが発生しますので、この下地調整には慎重に対処する必要があります。コンクリート、セメント系の下地調整には、基本的にシーラー(シールする、塗料との接着を良くする作用があります)を使用しますが、下地のコンクリートやモルタルにヒビなどがあった場合、表面が凸凹している場合は、これを平坦にするため、ヒビの間を埋めるため、表面を平にするフィラーを塗布する場合があります。

・各下地の違いと適するシーラーの条件:

コンクリート、モルタル:
特徴:PH、含水率が高い場合がある ・・・ シーラーは耐水性、耐アルカリ性であることコンクリート、モルタルの特徴はアルカリ性と水を多く含む場合があるので、仕上げ塗料と下地との接合を上手くするために、水性塗料を使う場合は特にアルカリに弱いので塗料と下地を遮蔽する意味でもシーラーはアルカリに強いもの、アルカリ性を遮断する意味でも水を遮断する意味でも耐水性でなければならない。

GRC板、押出成形セメント:
特徴:アルカリ性が強く、硬い ・・・ シーラーは;耐アルカリ性、浸透性、付着力があるものGRCでは浸透性が大きいことがある。これは仕上げ塗料を必要以上に浸透させ、塗装ムラを発生させるので、それを防ぐためには、下地にあらかじめシーラーを浸透させ、平滑化をして仕上げ塗装を必要以上に浸透させないことが必要です。その為に浸透性かつ耐アルカリであり仕上げ材に良くくっ付いて仕上げ塗装との密着性を確保することが必要です。

ALC板:
特徴:もろく水の吸い込みが大きい・・・シーラーは:シール性(塗料の吸いこみを抑えるもの)これは特に軽量でつくられたコンクリートの板なので、そのまま塗装をすると、塗装は全て吸いこまれてしまいます。それを防ぐ意味でもシーラーでの下地調整は欠かせないものになっています。この粗い気泡の多い材料では良く材料に下地材、シーラーを浸透させこれ以上浸透しないよいにするのが肝心で、また仕上げ塗装を浸透させないようにシール性をもたなければなりません。シーラーが重要になっている材料です。

ケイ酸カルシウム板、炭酸マグネシウム板:
特徴:吸い込みが大きい、もろくて粉化物が多い・・・シーラーは浸透性、硬化性、粉が多いので、材料を固く、粉にならないように、固化、硬化させるシーラーが必要です。

 ●金属系外壁材と塗料、錆止め

 金属系外壁材には、カラー鋼板、亜鉛メッキ鋼板、塩ピ鋼板等の鉄系素材やアルミ、ステンレス板等がある。 軽量で施ll性がよいので各種外壁材に使われており、屋外階段やフェンス、物干し等の鉄部やベランダの手摺や笠木、サッシ等の建具等や、他の材料、例えば、石膏ボードやウレタン発泡体と複合した外壁サイディングや屋根材として使われている。 これらの部材の塗替えについては、材質、既存の塗膜の種類を事前に把握し適切な下地処理と塗装仕様の選択をしなくてはならない。 特に、鋼材の場合は適切な防錆処理、その他の金属材料についても、材質に適したプライマーを塗ることが重要である。

・金属にできる錆び、種類:

鋼材(鉄を基本とした金属)
 鋼材を成分で分類すれば炭素鋼と合金鋼、用途により分類すれば、一般的な普通鋼と特殊な成分を加えて強度を高めた特殊鋼がある。 建築用途に使われる普通鋼は、形状により、鉄板、鋼管、条鋼(型鋼・軌条・棒材等)に分類される。 これらの鋼材は、加工性が優れているので、外壁サイデイング、階段、雨戸、パラペット、水切り等の住宅部材に幅広く使われているが、長期的に住居の品質を保つという観点から見れば、錆び対策が非常に重要である。 これらの錆には、※黒錆と呼ばれる四三酸化鉄赤錆がある。前者は、高温下で形成されるものでスケールと呼ぱれており、強い磁性を持っているが安定した酸化物のため、時間の経過につれて増えることはないものの、いずれは剥がれてくるので、塗装を行う前に完全に除去しておく必要かある。 一方、後者の赤錆は、時間の経過と共に発生し増えるのでこの処理と対策を充分に考えなくてはならない。 理論的に、酸素と水が存在すれば、電気化学的反応により錆が発生する。この原理は、しばしば、乾電池の働きにより説明されるように、電解液中の亜鉛と炭素棒の組み合わせにより電流が発生し、亜鉛が腐食する現象である。
水の中にある鋼材の腐食が進む現象は、鋼材が単独であっても、鋼材自体が単独の結晶ではなく、異種の材料も含まれているために、電解液(溶存酸素のある水)があれば、これらの結晶体の間で電気化学的反応が発生することにより、腐食が進む。 常温の空気と水分かあれば、錆を生成し腐食が進行する。 これらの腐食は、赤錆であり、塗膜に対して色々な現象を示す。 比較的軽微な錆の場合、塗膜の下から、点状になって浮き出てくる場合かあり、「点錆」と呼ばれる。 エポキシ系錆止め塗科の場合は、塗膜が下地に密着しているので、塗膜下に糸状に広がる「糸錆」が発生する。 錆によって、体積が膨張して塗膜が彫れるような場合は、「膨れ錆」、あるいは、塗膜がやぷれてしまう場合は、「割れ錆」になる。あたかも、花びらが開いたような現象を示すので「花咲き錆」とも言われる。 金属に塗装する場合には、錆を完全に除去して清浄化し、塗膜が素地に完全に密着することにより空気や水が入り込まない表面状態を作る必要がありる。 次のような処理を行うことがポイントになる。

・塗装時に重要な錆び落とし、その具体的な方法:

●皮スキやサンドペーパーにより、錆やゴミを除去し、水分を取り、油を落とす脱脂洗浄により
 表面を清浄にしてなじみをよくする。
●平滑な表面の場合は適度に粗面化してアンカー(鏑)パターンをつけ、塗膜が
 付着する足掛かりを作る
●金属の地肌は活性状態になっている場合は錆びやすいので、リン酸塩により
 化成被膜処理により不活性化する。

これらの防錆処理は、単独、もしくは、複数の原理を組み合わせて行われるものであり、錆の進行度を一定の期間は遅らせる効果がある。そして、最初の処理内容と錆の進行状況を見ながら、防錆効果の残存期限内に塗り替えをしなければならない。鉄部を塗装する場合、錆から保護するという観点から考えれぱ、塗り残しがなく出来るだけ厚膜塗装をする。従って、塗りにくい箇所、雨水が滞留しやすい箇所、目にふれにくい裏側や下側、コンクリート等に埋め込まれている箇所から塗り始めると良い。 
亜鉛メッキされた鋼板は、自動車や家電製品だけでなく、屋根材や水切り等の外装材、外壁材料として住宅関係にも多用されている。亜鉛メッキ鋼は、亜鉛自体が腐食されつつ鋼材の腐食を防ぐ役割をしつつ、鋼材に電気防食作用を与える働きがある。例えば、通称「トタン」と呼ばれるメッキ鋼板には亜鉛でメッキ処理されており、メッキ表面が空気と接触すると亜鉛部分が徐々に腐食され、生地(鋼板)の錆の発生を遅らせるようになっている。(防蝕作用)なお、一般に、亜鉛の錆は自いので「白錆」といわれる。
亜鉛の年間腐食量は、一般地の場合、屋外曝露時でおよそ10g/㎡ 海岸の場合、およそ15g/㎡ と言われているので、理論的には、10年以上の耐食性は期待出来る。電気防食作用の例としては、薄い亜鉛メッキ鋼板の切断面が、メッキされないで露出していても錆が出ないことで説明される。なお、鋼板の厚さが厚い場合は、電流密度か小さくなるので防食作用は少なく、錆が発生することになる。この亜鉛メッキ鋼板は、外観がジルバ一系の色に限定されているので美観を良くし、より長期の耐久性を求めて、塗装されて使われることが多いが、亜鉛メッキ面は、本質的に塗膜が付着しにくいので、下地処理を確実に行わなくてはならない。 雨戸や屋根材、サイディングに使われる着色亜鉛鉄板は、工場でコイルの状態でメッキ面をリン酸亜鉛等で化学処理を行い、アクリル樹脂やポリエステル樹脂が焼き付けされている。焼付け塗装を2回行ったものが「2コート2ベイク」、3回行って耐久性を高めたものは「3コート3ベーク」と呼ばれている。 近年は、このような着色品が使われることが多いので、新しい製品を現場塗装することは少ないものと思われるが、あえて、塗装する場合には、サンドペーパー、研磨布で表面をあらくし、適切なプライマーを塗布して塗装する。 

・錆止め塗料:

 錆の発生のメカニズムは、大気中の水分が電解質溶液として作用し、金属と接して極性電池を発生させることにより、陰極部で鉄がイオンとなって溶出し、酸化鉄(錆)になる現象である。 どのような塗装をしても、塗膜か金属の衣面と空気中の水分が直接触れることを防ぐので、多少は、錆の進行を妨げることが出来るが、塗膜自体が水、空気を通すので、錆を完全に抑えることは出来ない。そこで、前述のメカニズムに対応した各種の錆止め塗料か開発されている。 これらの塗料の原理をまとめると下記の通りである。 
 A、塗膜により鉄部を酸素や水分と遮断。
 B、電気抵抗の大きい被膜を作り、腐食電流の流れを抑えてイオン化を防ぐ。
 C、鉄面をアルカリ性に。
 D、鉄面を不動態化して、腐食電流の発生を抑える。
 E、鉄よりイオン化傾向の大きい金属を使う。
錆止め塗料は、これらの原理を応用して作られているので、その性能を発揮させるために、下地と中塗り塗料に対しての付着性が良好で、塗りムラやピンホールの発生が少ないものか優れていることになる。また、外壁材、外装材に使われるので、耐水性があり、水や酸素、あるいは、腐食性のイオン等を浸透させにくいことも要求される。

・変性エポキシ系錆止め塗料

酸化鉄顔料は錆色をしていても、防錆効果は期待出来ず、その他の一般の錆止め塗料についても、その表面の凹凸の簡所は空隙となっているために、塗膜を透過した水分が溜まることにより錆を再膨張させるものと考えられている。浸透性の錆止め塗料は、素地の奥に深く浸透することにより、前述のような空隙を作らないので、錆を抑え込むことが出来るので、住宅の塗り替えにっいては、浸透性の変性エポキシ系錆止め塗料を使うべきである。 なお変性エポキシ系錆止め塗料には、キレート反応により赤錆を安定した黒錆にさせて不動熊化の働きがある還元性のエポキシ系錆止め塗料があり、重要部材の塗り替えには最適の防錆方法と言えるが高価格である。 なお、錆止めペイントには、鉛化介物やクロム酸を含有しているものが多い。 平成12年5月に循環型社会形成推進基本法のひとっとして国等による環境物品等の調達の推進等に関わる法律(グリーン購人法)が制定された。この法律は、国等の公的機関が率先して環境物品等(環境負荷低減に役立つ製品・サービス)の調達を推進させるために制定されたものであり、塗装仕様については、公共工事における塩化ビニル樹脂、エナメル塗りの廃止と共に、「鉛・クロムフリー錆止めペイント」を使うように定められている。今後は、このような考え方が公共建築だけでなく民間工事にっいても適用されるようになり、クロム酸や鉛等の電金属を使わないようになっていくと思われる。

・プライマー:(金属に下塗りとして塗布)

 一般的に金属表面の仕上げに使われる塗科には、次のものがある。外装材、外壁材の場合、工場で焼付け塗装された材料が使われていることが一般的であるため、塗り替えに際しては、既存の表面仕上げ材が何かを知り、適切なプライマーを選択して密着性を保たなくてはならない。プライマーには下地と中塗り塗料に対してしっかりと付着し、また下地が膨張や収縮を繰り返しても変わらない付着性が要求される。塗料用のプライマーには、エポキシ樹脂プライマー、塩化ビニル樹脂プライマーがあるが、上塗り塗料との適合性が重要なため、塗料メーカーが推奨の塗装仕様を遵守することが大切である。特に、金属の表面が平滑な場合は、塗膜の付着性が著しく低下するので表面性を改質しなくてはならない。亜鉛メッキ鋼板の場合は、亜鉛と油変性系の塗料が反応した場合は、金属石けんを生成して塗膜がはがれる現象も発生する。 このような現象を防ぐために、金属の表面を改質して付着件を高めることのできるエッチングプライマーがある。このプライマーには、ブチラール樹脂、ジンククロメート、リン酸等が含まれており、リン酸によって金属の表面を粗すと共に、バインダーとなる物質を生成して付着性を高めるように工夫されている。 エッチングプライマーの品質規格は、JIS K5633に定められており、1種、2種がある。  1種はアルミニウムや亜鉛メッキ製品を比較的短時間で仕上げる場合に使い、2種は、大型構造物等のケレンを行った後に使うので、耐水性、耐侯性を高めている。

・金属系素地塗装仕様例

 金属系基材には、概ね、図に示す塗料等の仕上材が使われている。 この内、加熱硬化塗料についてアミノアルキド樹脂塗料は、屋外で使用すると黄く変色するので使われないが、アクリル樹脂焼付け塗料は工場で塗装されるサイディングパネル、雨戸等の仕上塗装に使われる。 金属面の塗装についても、長期的に美観を守るという面から、耐侯性に優れた上塗り塗料を選択しなくてはならないことは言うまでもない。 塗料が金属表面に密着すること、錆の発生を防ぐことも重要な目的で行われるので、下地処理と下塗り塗料の選択が大切である。このためには、下地処理と下塗り、中・上塗り塗料の組み合わせが整合している必要があり、何が何でも耐侯性の良い塗料を選べぱよいというものでもない。塗り替えサイクルを配慮した塗装仕様を採用することが必要であり、これに適合した下地処理が行われなくてはならない。

・高級・高耐候性のフッ素塗料を使用するときはケレン、錆び止めをしっかりやらないと意味がない

 例えば、3~4年サイクルで塗り替えるならば、むやみに高性能な塗料を選ぶことは経済的でないが、10年サイクルならば、退色や多少の錆が発生したとしても10年目の塗り替えまで基材が傷まずに耐えられる高性能仕様か必要となる。現状の塗り替えには、アクリルウレタン系塗料が多用されているが、今後は、アクリルシリコンやフッ素塗料の使用が多くなると思われる、ただし、15年以上の塗り替えサイクルを目指して高耐侯性のフッ素塗料を塗るとした場合、これに見合うしっかりとしたケレンや防錆が出来ていなければ意味がないことを充分に認識しなくてはならない。

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